テナントリテンション(解約の抑止)は賃貸経営収益最大化のポイント!
賃貸経営で収益を最大化するために、①「入居者が退去した後、空室期間をできるだけ短くすること」は重要です。そして、それと同様に重要なのが②「入居者に長く住んでもらうための取り組みテナントリテンション(解約の抑止)」です。そのことを稼働率で解説します。
1.稼働率で比較する収益
年間収入 = 家賃 × 総戸数 × 12ケ月 × 稼働率
で算出されます。
事例で比較してみます。
【事例】
家賃 50,000円
戸数 10戸
次の入居者が決まるまでの空室期間 2ケ月
(入居期間1年の場合)
稼働率 = 入居期間/(入居期間+空室期間) × 100
= 12ケ月/(12ケ月+2ケ月) × 100
= 85.7%
年間収入 = 家賃 × 総戸数 × 12ケ月 × 稼働率
= 50,000円 × 10 × 12 × 0.857
= 5,142,000円
(入居期間6年の場合)
稼働率 = 入居期間/(入居期間+空室期間) × 100
= 72ケ月/(72ケ月+2ケ月) × 100
= 97.3%
年間収入 = 家賃 × 総戸数 × 12ケ月 × 稼働率
= 50,000円 × 10 × 12 × 0.973
= 5,838,000円
入居期間6年と1年の差額
= 5,838,000円 - 5,142,000円
= 696,000円
退去後、同じように2ケ月で次の入居者が決まっても、平均入居期間が長い(稼働率が高い)ほうが年間収入が多くなります。
(空室期間)
(入居) 1ケ月 2ケ月 3ケ月
1年 92.3% 85.7% 80.0%
2年 96.0% 92.3% 88.9%
3年 97.3% 94.7% 92.3%
4年 98.0% 96.0% 94.1%
5年 98.4% 96.8% 95.2%
6年 98.6% 97.3% 96.0%
2.まとめ
以上のように、退去後同じ期間で次の入居者が決まっても、入居者に長く住んでもらったほうが年間収入は多くなります。また、解約になると①リフォーム費用の発生、②家賃が下がるリスクの発生も高くなります。転勤、結婚等やむを得ない退去もありますが、賃貸オーナーとしては、何らかの不満があって退去することはないようにしましょう。
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