宅地建物取引士ってはどんな資格ですか?

目次

宅地建物取引士とは

(1) 宅地建物取引士の設置義務

不動産業には土地建物等の売買、仲介(媒介)、賃貸(土地や住宅・ビルの大家)、管理(分譲マンシヨンの管理、賃貸物件の管理等)などがあります。その内、①自らが行う宅地や建物の売買や交換②売買や交換、賃借する時の代理や媒介(仲介)を業として行う場合、これを「宅地建物取引業(=宅建業)」といいます。

「宅地建物取引業」は「宅地建物取引業法」の規制により、国土交通大臣または都道府県知事の免許を受けた者でなければ行うことが出来ません。そして、宅地建物取引業者は「消費者保護」と「取引の安全・公平性」を確保するため不動産取引の専門的知識を有する「宅地建物取引士」を従事する者5人に1人以上設置することが義務づけられています

参照情報 宅地建物取引業法第31条の3第1項

(2) 宅地建物取引士になるための条件

宅地建物取引士となるためには次の条件を満たすことが必要です。

①宅地建物取引士試験に合格すること

②都道府県知事に登録を申請すること

・宅地建物取引に関して2年以上の実務経験または、2年以上の実務経験を有しない場合は「登録実務講習」受講し終了する必要があります。

③都道府県知事の登録を受けること

・登録を受けるには一定の欠格事由に該当しないことが必要です。

④ 宅地建物取引士証の交付を申請すること

・交付を申請する日が宅地建物取引士資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、都道府県知事の定める「法定講習」を受講する義務があります。

⑤宅地建物取引士証の交付を受けること

・宅地建物取引士証の交付を受けて初めて宅地建物取引士となる。

(3) 宅地建物取引士の役割

宅地建物の取引の専門家として「消費者保護」、「取引の安全性」を確保するため以下の役割が求められています。

① 規定業務(宅地建物取引士でなければ出来ない業務)

・重要事項の説明

・重要事項説明書への記名押印

・契約内容を記載した書面(37条書面)への記名押印

② 求められる主な役割

・消費者保護と取引の安全性の確保

・一般従業者への指導や助言

・宅地建物取引士の業務処理の原則(明文化)

・信用失墜行為の禁止(明文化)

・知識及び能力の維持向上(明文化)

参照情報

宅地建物取引業法

目次