賃貸借契約更新の手続きに必要な書類と費用を教えてください。
普通借家契約の場合、契約期間の定めがあるため契約期間を超えて住み続ける場合、「更新」が必要です。借主が契約更新を希望する場合、貸主の更新拒絶の正当事由①家賃滞納や②著しいマナー違反がない限り、通常、契約を更新することができます(合意更新)。契約を更新する場合の手続き、必要な書類、費用について紹介します。
賃貸借契約更新の際、必要な書類と費用
(必要な書類)
借主、連帯保証人に変わりがない場合も、一般的には更新の契約書を作成する場合が多いです。更新の契約書を作成しない場合もあります。更新の契約書を作成する場合、下記の書類が必要になります。
1.印鑑
2.連帯保証人の印鑑証明(連帯保証人が変わる場合)
3.その他の書類
個々の契約により異なります。更新時までに確認し用意しましょう。
(必要な費用)
1.更新料
普通借家契約(一般の建物賃貸借契約)の場合には、契約を更新することができます。賃貸借契約の更新に際して、借主から貸主に支払われる費用です。法的根拠はありませんが、その地域の商慣習、物件により異なります。
平成19年に国土交通省により実施された「民間賃貸住宅に係る実態調査」によれば下記のとおりです。
都道府県 割合(%) 平均月数(月)
北海道 28.5 0.1
宮城 0.2 0.5
東京 65.0 1.0
神奈川 90.1 0.8
埼玉 61.6 0.5
千葉 82.9 1.0
長野 34.3 0.5
富山 17.8 0.5
愛知 40.6 0.5
京都 55.1 1.4
大阪 0 -
兵庫 0 -
広島 19.1 0.2
愛媛 13.2 0.5
福岡 23.3 0.5
沖縄 40.4 0.5
更新後の新賃料の0.5~1ケ月の場合が多いようです。更新料はあくまで契約条件なので「更新料なし」の場合もあります。
2.更新事務手数料
借主から貸主に支払う「更新料」とは別に、更新事務手続きを行う不動産業者から、更新事務手数料を請求される場合があります。10,000円~賃料1ケ月分の場合が多いです。契約更新する前に業務内容と金額を確認しておきましょう。
3.家財総合保険料
当初契約時に加入した家財総合保険に再加入しなければいけない場合が一般的です。再加入の保険料が必要になります。 10,000円~18,000円位
4.賃料改定に伴う差額
賃貸貸借契約には「賃料改定に関する条項」があるのが一般的です。改定の条件を満たす場合には、賃料が増減する場合があります。
5.継続保証料
家賃債務保証会社と保証委託契約を締結していて、継続保証料が掛かるプランを選んでいる場合は継続保証料が必要です。 10,000円~ (プランにより金額は異なります)
定期借家契約の場合
定期借家契約の場合は、契約期間満了に伴い契約は終了します。借主、貸主双方が合意すれば再契約することかできます。
再契約の際の条件(費用)は個々の契約により異なります。条件を確認しましょう。
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